過去ログチャルダーシュ! [ アメリカ決戦2004より ]
大会エントリー者の演奏はどんどんつづいてゆく。
屋外でのゆるーい雰囲気の中、審査員席は真剣そのもの。
ちらりと審査員席の採点表を覗き込むと、チェック欄が細かく設定されてある。
なんだかよくわからん数字も多数書き込まれており、いかにも採点しています~な迫力に溢れている。
うーん、くわばらくわばら、おっかねえ。
時々パーク内を走る機関車の汽笛がボーボーと演奏に強烈な合いの手をいれてくれる。
おっちゃん三人組や雀さん、大阪組とメンバーは皆よくがんばりました。
おねえちゃんが花丸あげよう、うん。
なかでもよく頑張ったのは・・・
モンティの「チャルダーシュ」を弾いたHAJIさん。
すべて借り物でよくやったよなあ。
ヴァイオリンの難曲をのこぎりでよくもまあ。
しかも途中で一度ノコをヴァイオリンのようにアゴに挟んだ奏法までおりまぜて激闘7分。
大喝采。
そして
「後がつかえてんだから、次回からは曲短くね、アンタ時間とりすぎ、たのんまっせホンマ」との指導も承り(笑)
ともかく全員演奏終了。
結果発表まで自由時間となりました。
参加者同士記念撮影をしたりお互いの楽器を見せ合ったり。
著者は初めて手風琴を間近で見て感激。
まだ発表まで時間があるし、お腹も減ってきたなあ。
・・・手元にはかろうじて2ドル。
何も買えん。
メンバーに借金して(とほほ)オヤツを物色しに出かけることにした。
今日は日曜日。
♪今日は日曜日。日曜日には何食べる?
『にちようび は アイスクリーム!』
と、歌にもあるからアイスを食べよう、食べたべよう。
このアイスがあとでエライコトニなるのだが・・・・・・。
♪きょーおーは にっちよーびー
にっちよーびに なにたーべるー
呑気にスキップを踏みながら売店を探してうろつくアホが約一名。
自主BGMはアメリカの童謡「日曜日に何食べる?」。
風はそよそよ
お日様燦燦
ああいい気持ち。
サンドイッチやバーベキュー素材など色々売っていたけれど高くて手がだせず。
ようやっと3ドルのアイスクリームを発見。
コーンに山盛りコーヒーアイスをなめなめローリングキャンプ内を散歩。
子供連れが一杯でとても和やか。
日本でもおなじみの顔はめ看板もあったりする。
道々出会う子供たちに飛行機の中で大量に製作していた折り紙手裏剣をブツケ・・・ないで配りまくる筆者。
おおむね好評。
「無料か?」
とけげんな顔する保護者もいれば
「うちの子にもちょーだい」
と追いかけてくる親もいて。
「武器はいけないねえ」
とおじいさんに諭されたりもしてアメリカの皆さんとつかの間の交流。
たのしい たのしい。
あちこち写真をとりながらメインステージへぶらぶら戻ってきたら、おや、みんな舞台に上がっているではないか。
あ、表彰式。
まいどちゃんが何か手渡されているぞ、入賞したのかな?
おーい、写真撮るからこっち向いてー!
「なにぼさっとしてんねん、上がれらく乃ちゃん!」
「はやくはやく!」
「さっきから呼んでるから!早く」
なになになに?
え、全員?
「○×◎★:@!」
これ私の名前呼んでるの?
日本語に聞こえへんで。
まだアイスが食べかけなのであわてて口の中に・・・入りきらず、やむなくアイスを握ったまま舞台へ。
お、なんかくれる。
参加賞だうれしいなあ。
メダルもくれるの?
豪気やな。
・・・・・って、あれ、あれあれあれ?
これって・・・・。
なにがなんだかよく分からない。
ただの参加賞ではないような、もしかして。
あ、握手ですか、あ、どもども。
って、うわああ、私の手アイスで塞がっていて。
って、両手とも溶けたアイスでよごれているんですが。
わああああああああああ。
ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい。
テンパッている筆者にモーガン会長苦笑い。
着ているシャツに慌てて手をこすりつけて、微妙にねばつく手で握手してしまった。
ひー。
なになになんなの。
「なにアイス呑気に食ってるねん!アホ!」
うううう。
大阪メンバーの視線が痛い。
でもココでいま食べるわけにもいかず。
ひいいいい、溶ける溶ける。
いやああああ、今もらった表彰状に付いたああああああ。
わああ、服に、服に、表彰状があああ。
あわわわわわわわ・・・・・・。
脂汗たらしながら舞台の上で上の空の筆者。
ナンカ一位がどーとか二位は二人とかなんとか言ってるらしいけどワタシャそれどろではないです。
「ごにょごにょのむにゃむにゃらく乃」
「ほら、らく乃ちゃん前行って」
「受賞したんよ、君」
「審査員特別賞」
はい~??????
無理やり前列に(アイス持ったまま)押し出された。
「は・・はは・・は。さんきゅべりまっち・・・」
うそだろ?
私が?
演奏力いっぱい間違えたんだけれど。
キーって変な音もしてたんですけど。
くれたんですか、賞。
ブービー賞ではなくて?
グッドパフォーマンスでベリーナイスなの?
ふわふわした足取りで舞台から階段を躓きながら降りて。
手にしたものをじっと見る。
アイスまみれのメダルと賞状。
まじっすか。
一位 HAJIさん
二位 アメリカの女性二名が同点で
三位 東京組おっちゃん弐号さん
特別賞
パフォーマーのガイさん
そして筆者
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