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のこぎり莫迦につき危険なり取り扱い注意
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 過去ログさよなら さよなら   [ アメリカ決戦2004 より]   
 
メインステージでのイヴェントも全て終り。
お日様もゆっくりと沈んでゆく。
名残惜しいけれど、そろそろ帰らなくては。

日本にいた時はそんなこと考えもしなかったけれど、何かアメリカのプレイヤーに贈り物がしたい気持ちがする。
それは他のメンバーも同じらしい。
誰が先ということはなしに、自分が気に入った人、世話になった人、友達になった人へ今まで羽織っていた半被を脱いでサッカー選手のようにエール交換をおこなっている。

鼻の上に何でも乗っけちゃうトーマス。
楽しいパフォーマーのガイ。
かわいらしいチャーリーブラックロック御大。
名前忘れちゃったけれどPA関係でお世話になったお兄さん。

私は誰にあげようか。

最年少(?)参加者のキャロライン嬢のところへ筆者はぽてぽて歩いて行った。
オッサンだらけでむさ苦しい(笑)この大会に華を添えてくれた可憐な音大生。
左手に紫色の無骨なミトンをしっかり嵌めてのこぎりを構える勇ましさと、うらはらな儚げなルックスがカメラオヤヂの餌食になっていたけれど。
演奏はしっかりしていたのに何も賞貰えなかったなんてちょっと寂しくないかな?

「コンチハ アナタノ エンソウ ウツクシイ。
マタ コンテスト デ アイマショ。
プレゼント アゲル アナタニ。」

知っている単語を並べただけの拙い英語がどれだけ通じたのかはわからないけれど、すっかり埃っぽくなってしまった半被を差し出すと、彼女はとても、とても嬉しそうに受け取って筆者にぎゅーっと抱きついてくれた。
思いがけないHAGにくらくらしながら、早速袖を通すキャロラインにまた語りかける。

「オンガク ノコギリ タノシイ シアワセ」

「アリガト」

本当にアメリカに来てよかったよ。
嬉しいよ。
楽しかったよ。

でも もう 帰らなくっちゃ。
帰りたくないよう。

ぐずぐずと名残を惜しむ気持ちが通じたのか。
ホテルへ向かう車の窓には、いつまでも沈まない夕日が
目を開けていられないほど強く光を差込つづけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
すっかり慣れたモーテル暮らしから一転して、その日はサンフランシスコの豪華(?)ホテルへ。
すっかり夜は更けていたけれど、バーで打ち上げをしましょうかね。
なにしろ今回のツアーで日本人が三人も受賞しちゃったんだから。
めでたい、めでたい。


おーい、ウエートレスさん、ビールくださーい。

「ビールのむ人何人かな?」

幹事のおっちゃん壱号さんがカウントをとる。

「はーい はいはい」
と筆者。

「俺もはーい」
と手を挙げるコンテスト優勝者。

そして怪訝な顔するウエイトレスのおねーさん。

曰く。
「カレハ 21サイ イジョウ デ アルカ?
ビール ハ ノンデ イイノカ?」

と真顔で他の面々に問いかけてきた。


・・・・・・・。
うわははははははははははは。

すまぬ、笑ってごめん。
でも、でも、でも・・・・・・・。

ぶはっ。

 

 

その後無事ビールをゲットしたHAJIさんは・・・・・・物凄く微妙な笑顔を張り付かせたままでありましたとさ。


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主筆者紹介
HN:
いちもんぢ らく乃
HP:
性別:
女性
職業:
危険物楽器扱業
自己紹介:
見たまま怪しい奴
ではありますが
無害です



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