をを、なんという運命の板面・・・じゃなかった悪戯か。
ライヴの度にのこぎり奏者達を穿つ雨。
襲い来るサビとの戦い。
何故、何故私達がこんな目にあうのだろうか?
晴れた日は今までになかったのか?
薄れ行く記憶を辿ると。
じ~わじわじわじわわわわわ・・・・・。
もう十一月だというのにもかかわらずじりじり照りつける太陽。
野外ステージ上で鉄板を握る若者達は、真正面から目を突き刺す午後の太陽光に全員、へシャゲ引き攣った笑みを顔面に張り付かせていた。
(あ、暑い暑い暑い~)
(っていうか熱い~)
(のこが・・・のこが熱い~~~~)
のこぎりが日光をモロに受けてアッツアツになっているのである。
すぐにでもお好み焼きが焼けそうだった。
そうあれは一昨年「三木市金物祭り」にスチールパンオーケストラと一緒に招待してもらった時の話だ。
え、そこまで遡るのかよ。
そうとも。
話はそこまで遡ることになるのだ。
あの時は本当に良い天気であった。
良すぎるといっても過言ではない。
何しろ11月というのに半そでTシャツで外をうろうろできたのである。
暑がりの私だからというわけでもない。
ほら、そこを胸に「生き地獄」と表記したTシャツ姿にサングラスの実年男性が通り過ぎたでしょ。
みんな暑いと感じているのだよ今日は。
・・・・・・・・それにしても、いまの男性、どっかで逢ったことあるような・・・・はて?
「生き地獄」
そう、あのステージはまさにそんな感じだった。
まだオケとマイクの相性を模索途中だったあのころ、しかも野外。
何本もマイクを立てているにもかかわらず、ちっとものこぎりの音を拾わず、しかも個人で抱えているマイのこの音さえ全て外に散ってしまって自分の音さえ確認できない。
これでハーモニーもへったくれもありゃしない。
その上、熱をもったのこぎりで弓に塗った松脂が溶けてしまい、つるつる滑って音が出しにくいったりゃありゃしない。
摩擦があってこそ音が鳴るって言うもんでしょうが。
ピアノもギターもウクレレも、どうやって伴奏をあわせればよいものか途方にくれていた。
ステージを終えて。
「たはははは。」
「とほほほ。」
「はは、はは、は・・・。」
「あ~あ・・・・。」
力なく笑うオケメンバー。
「大変でしたね~~。」
とピアノのコマツさんもお疲れのご様子。
「こんなはずじゃぁ・・・・・うううう・・・・・・。」
物凄く怖い顔で頭をかきむしるS支部長。
「まあ、こんなもんでしょ、そう気ィ落とさんと。」
と慰めるウクレレ抱えた生き地獄シャツに蝶ネクタイを締めたサングラスの男性・・・・・・・え?誰?!!!
まあ、それはともかく。
いつでもどこでも元気のよかったスチールパンオーケストラとは対照的なのこぎりオーケストラでありましたよ。
やはり南国生まれのスチールパンとちがって、ロシアや東欧で愛好されているのこぎりは暗くてしんみりした場が似合うのかなあ。
日本じゃもっぱら、オバケの音に使われるんだものなあ。
こんないい天気が悪いねん。
のこぎりに似合わへんねん。
もっと、じっとりしめっぽく。
のこぎりに似合う雰囲気プリーズ!
このとき金物の神様が「かなえてつかわすぞよ~~」と思ったのかどうかはしらないけれど。
とにかくこの日以降ピーカン日和からはほとんど愛想をつかされてしまったのは間違いない。
はい、余計なお祈りしちゃった筆者自業自得です(爆)
「やっぱりオノレが犯人かよ!!!」
ひいいいいいいいい。
やっぱそういうことになるの、なるの?
いやこれはもうほらみんな連帯責任やって、ね、ね、ね。
ここのステージで学んだことが後に生かされているんだからほら。
そんな、怒っちゃや~よ、うふv
ね。
だからさ~
これからも~
みんななかよく~
のんきにたのしく~
演奏しようよ~~~~
雨降りはのこぎりの音聴くのには最高のシチュエーションだと思ってさ~
・・・・・・だめ?
と、話をまとめたところで「アホ格推理小説」はこれにて終了。
雨降り伝説についてはこの先マダマダ続くかどうかはもうお天等サマの気分しだいよ。
そしてこのブログの行く末も筆者気分しだいよ。
書き逃げ上等!
ふはははははははは・・・・・・・
毎回竜頭蛇尾でごめんちゃい。
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