のこぎり莫迦につき危険なり取り扱い注意
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しと しと しと・・・・。 全身が鉄板そのものなのこぎりに限らず楽器というもの、基本は水濡れ厳禁なのだから、のこ奏者に限らずミュージシャンは雨降りに難儀な思いをする。
この女もアマチュア楽団のビリッケツ奏者のくせに、一人前にえらそうな口をきいていた。 ちなみに昨年度彼女が所属している某オケ出演イヴェントのお天気を羅列してみよう。 そして今年現地点で終了したものは もののみごとに雨降りまくりである。ぼやくのもむべなるかな。 「やっぱS師匠かなあ雨男は。なんたってワシらアホの総統やもんなあ。 他に聞いている人がいないから言いたい放題である。 「あ、でも待てよ。【は○き○ライヴは晴れる】ってジンクス持ってはれへんかったっけ?」 女は頭をかしげた。 「きっとキ○シさんと組むから晴れるんや・・・・ソロやと二度雨降りやってるからなあ・・・・。あれ?でもトータルでいくと・・・・・ソロでも晴れた日が・・・・・うーむ。」 不肖のうえに不承不承な弟子は師のライヴを全て把握しているわけでもないので早々にデータ不足で耳から煙を吹いた。 「あ!判った!!」 何だどうしたのだ。 「雨男は師匠と違うわ。」 だから違うと言ってるではないか。 「犯人は・・・・テルミン奏者Yさんや!!」 はあああ?? 「なぜなら推理ドラマは一見いい人そうにみえて微妙に怪しげな人物が犯人だからである!!」 ・・・・・あのなあ。 「うん、怪しい、実にあやしいぞYさんは。 女よ。
「ええ?」 いきなりの訳のわからん言いがかりに、理知的な紳士も驚いた。 「いったい何を根拠にそんなことを・・・・・・・雨降らしなら僕はジャ○○○が怪しいとおもいます!」 狼狽のあまり自らの音楽ユニット【JB's】の相方を売るような発言までしてしまう。 「ぶはははは!語るにおちたな!真犯人というものは他人に罪をなすりつけるものなのだよ。」 女は得意満面に言い放った。 「彼女はね、NHK収録日に来ているねんよ。Yさんがお休みした回にね。その日雨は降らへんかってん。」 「なんと!そうだったんですか。」 素直におどろくテルミン奏者。 「僕が出演しなかった日は晴れたんですね。」 ははあ、と納得しかけて・・・・彼はふと何かを思い出した。 「あれ・・・でもですね、それだと昨年九月の滋賀も晴れなきゃおかしいですよ、僕その回も休みましたから。」 「・・・・・・は、はい~~~~~????」 「たしかその日も大雨だったんですよね。」 「あ、うう確かに。」 あっさり推理が破綻して言葉に詰まる女探偵。 「そういえばらく乃ちゃんって、ここに示したライヴやイヴェントに全部出演してるんやね。」 「そ、それが何か?」 「もしかして雨女の犯人ってらくn・・・・。」 「ちーがう違う違うちーがーうー!ほらほら、全部出演ってことは晴れた日にも行ったってことでしょ、ねっねっ!」 「その日はホッ○師匠パワーで除外されたってことじゃないかな?」 「あわわわわわ・・・あ、そうか、うん、きっと犯人はさっきYさんが言うてたジャ・・・。」 「真犯人というものは他人に罪をなすりつけるものなのだよ・・・でしたっけ?」 「えーと、そんなこと誰言うたんです~~~~???」 「探偵役が実は犯人だったって話もありますよね。」 「さいなら~~~~~~~。」 にこやかに微笑むテルミン奏者に背を向けてインチキ探偵はアサッテの方向へむかって逃げ出した。 「違う~犯人はアタシと違う~~~~!」
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