のこぎりでいい音を出そうとする愛好家は、のこ自身のカスタマイズにも手を出します。
ちょっとでも音域を広げようとあらゆる努力をします。
音域をひろげる、つまり叩いたり擦ったりしたとき「いい音」がでる部分を増やすにはどうしたらいいか?
刃の部分の面積を広げちゃえばいいじゃ~ん。です。
わかりやすいでしょ(笑)
ちょっと、そんな簡単に加工できるの?
鉄板でしょーが。
正直言って大変です。
パターン1「刃先をのばす」
これはソーヤー谷村さん一派が愛好している方法です。
のこは刃先をつまんでしならせて音をだすのですが、手で持つ部分をなるべく鋸の三角形スペースから遠ざけるため、アルミ等の板を刃先に溶接して「持ち手専用スペース」を作っちゃえということなのです。
こうすると音階をつくる鋸刃部分の高音部がかなり出しやすくなって音域が広がります。
適当に切ったアルミ板を接着剤でくっつけるだけなので比較的楽に作業できます。
欠点は見た目が悪くなりやすいうとこですね。
下手すると「のこぎりじゃないじゃん」ということになります。
パターン2「ハンドル部分の切断」
のこオケ仲間うちで流行(?)している方法です。
刃の部分を固定しているハンドル部分にも様々な形があります。
木を切るためにはよい形でも、音を鳴らすためには邪魔なデザインのものもあります。
そんなときはどうするか?
じゃまな所は切ってしまえ(笑)
切断いたします。
これが結構大変。
ハンドル部分は大きな螺子でしっかり刃をはさんでいます。
この螺子をはずすのが大変。家庭にある工具じゃどうにもこうにも。
また、再び螺子を締めなおすのが・・・・・・めちゃくちゃ大変。
でもきちんと固定しないと、演奏中事故にあう恐れがあります。
わー怖い。
うちには本格的な工具がないわという人はどうするか。
「えーい、このまま切っちゃえ~!」
無茶するなあ。
切る部分は鋸刃にかぶさっている部分です。
なるべく刃の背中が露出しているほうが音域がひろがりますから、刃の背中を固定している部分を切り落とします。
何で、ってのこぎりで、です。
ごーりごりごり
き-きーきー
ごりごりきー ごりききー
ごりごり・・・
ハンドル部分は木ですが刃は鉄です。
まっすぐ木の部分だけ切るのは至難の業です。
つい手元がくるって刃と刃がこすれ合って酷い音が・・・・。
出来上がった音楽用のこぎりも切ったのこぎりもボロボロ。
なかなか壮絶です。
鉄ヤスリでけずるというのはアイデアガール・ヨコユレ嬢。
これだと仕上がりも美しいです。
ただ時間がかかるのが難点。
苦労してカスタマイズすると、いい音が出たときの喜びは格別なので、懲りずに工夫を重ねる愛好家たちなのでありました。
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