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のこぎり莫迦につき危険なり取り扱い注意
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2006年09月ログ
 中之島国際音楽祭~のこぎり音楽~ レポート     

大阪市役所の市民ロビーってレトロでええ感じですね。
のこぎりはある意味空間全てを共鳴させるようなところがあるから、ああいう一種の反響しやすい閉鎖空間は鋸奏者にとって演奏してとてもきもちいいと思います。
コンサートをみていて、まじで羨ましかったですよ。

というわけで今日のライヴれぽは9月16~18日まで開催されている中之島国際音楽祭の二日目プログラムの一つ「のこぎり音楽~息を呑む美しさをあなたに~」でございます。
演奏はご存知(かどうかは知らないけど)サキタハジメ氏。
ピアノ伴奏はいつもナイスコンビネーションな小松なお子さんです。

この音楽祭は他にもたっくさん素晴らしい演奏家や表現者や学者さんが
「音楽っていいもんだね」
と体感させてくれるプログラムだらけで本人としては全部見てみたかったんですけどそれは無理な話でしたからね、これ一つだけです(笑)


およそキャパ400席の会場は満員です。
その過半数は【真面目なのこぎり演奏】を聴くのが初体験です。
おお、客席の反応が新鮮だ(笑)
特に私の前の席に座っていた上品なおばあさま二人連れの食いつきようは気持ちよかったです。
彼女たちこそ体験コーナーさせてあげたかったよ。
でもロビーにイスをずらっと並べただけなので、後方のお客さんかなり見づらかったんじゃないかと思いますよ。

さてサキタ氏。
こういう改まった場所にふさわしく黒いスーツ。
胸元には真っ赤なスカーフがちらり。
会場のどこかから
「かわい~v」
っという感想がもれ聞こえますが・・・・・(苦笑)

本日の演奏曲名は以下のとおりです

・蘇州夜曲
・誰も寝てはならぬ
・Flower Wind
・夜の女王のアリア(ソプラノ鋸使用)
・(無伴奏です 曲名忘れましたごめんなさい 珍しく大型鋸使ってました 36インチかなあ)
・イッツ オンリー ペイパームーン
・剣の舞
・グノーのアヴェマリア
・光のさす方へ

 

ふう・・・・。
いやあもうとてつもなく美しかったですよ。
弓の摩擦音も殆ど聞こえなかったし。
いいなあ、あの場所気持ちいいなあ。

聴いているお客さんたちもね、みんなエエ顔してるんですよ。
曲の間につっとぼけたトークや体験コーナーを挟んでの一時間はあっという間でありました。

個人的に大好きな『ペイパームーン』がひさしぶりに聴けてうれしかったです。
この演奏はサキタ氏の茶目っ気が一杯で見るととてもハッピーな気持ちになれるんですよ。

 

ラストを飾る壮大なバラード『光のさす方へ』が終わって奏者達が退場しても拍手は鳴り止みません。
そらそうだわな。

感無量の面持ちで氏が演奏するアンコール曲は『ロンドンデリーの歌』

「折角こういう場所で演奏させていただく機会をもらいましたので・・・・無理言ってみました。」

ニヤリといたずらっぽい笑みをうかべて天を見上げるサキタ氏。

「天からね、こう・・・音楽がふってくるようなね、ことをやってみようと思って。
皆さんは別にぼく見なくていいですよ、小松さんのピアノの方を向いていてください。
ちょっと失礼します。」

のこを抱えてすたすたと。
客席後方へと歩いていきます。

ロビーホールには美しい装飾が施された中二階がありました。
渡り廊下のようにエントランスをぐるりと取り巻いているのです。
客席後方のこれまた美しい階段をかろやかにのぼり(「階段の踊り場大好きv」だってさ)二階の手すり越しに手を振ります。
うわー王子様みたいだよ(笑)

1コーラス目は無伴奏で。
2コーラス目からは小松さんも参加して。

きらきらと。
ほんとうにきらきらと。
天から音楽が降ってくるさまを。

観客は文字通りぽか~んと口をあけて見上げていました。

はははは。
あはははははは。


どうしよう。
無茶苦茶おかしいんだけど。

 

 

切ないよ。

 

 

 

ああいう演奏者になりたいです。
あと10年頑張ってもきっと追いつけないでしょうけれど。

 


おしまい

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主筆者紹介
HN:
いちもんぢ らく乃
HP:
性別:
女性
職業:
危険物楽器扱業
自己紹介:
見たまま怪しい奴
ではありますが
無害です



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